デジタルトランスフォーメーション研究所

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NFTコンテンツを販売してみよう 第2話 「必要なものを準備する」

販売予定のDXあるあるイラストのイメージ

今回は第2話です。第1話で決めた方針に基づいてNFTを作って販売するための準備を進めてみたいと思います。全体の流れは以下の通りです。

  1. 暗号資産Etherium(イーサリアム)を準備する(利用サービス:CoinCoinCheck、MetaMask)

  2. NFTマーケットプレイスを準備する(利用サービスOpenSea)

 なお、本ブログは操作フローの概略をご紹介しておりますが、手順案内のレベルまでは記載しておりませんので、細かい手順が必要な方は、それぞれの登録手順を説明したブログなどを参照されたほうが詳しいかと思います。

前回の第1話(ブログ)はこちら

本ブログの内容は、YouTubeでも発信いたします。動画完成次第、こちらにリンクを貼ります。


1.暗号資産Etherium(イーサリアム)を準備する

  NFTの売買にあたっては、暗号資産Etheriumが必要となります。暗号資産は仮想通貨とも呼ばれますが、国が発行する法定通貨とは異なるものであるという観点で、暗号資産と呼ぶそうです。暗号資産を所有するには、ウォレットと呼ばれるお財布が必要になります。Web3の世界ですのでなんとかPayのように誰かがあなたの資産を管理するのではなく、皆様自身でデジタルのウォレットを所有するイメージです。今回は、Etherium(イーサリアム)という暗号資産と、MetaMask(メタマスク)というウォレットを用意します。また、Etheriumの購入のためには、仮想通貨取引市場であるCoinCheckにおいて、日本円でEtheriumを購入していきたいと思います。

 今回は商品を売るだけなのになぜなぜ暗号資産を用意するのだろうという気がしますが、出品するためにも、NFTを作る際の手数料(マイニング費用)が発生するために、多少のお金を持っていないと持っていないと何もできないことになるからです。


Coincheckの会員登録画面

手順1)CoinCheckにアカウント登録する

 以下のCoincheckサイトからアカウント登録しました。

https://coincheck.com/ja/registrations

本人認証手続きが続く

 私の場合は、個人の資金を両替する個人アカウントと法人の資金を両替する法人アカウントの両方を作ったのですが、両方共通の電話番号を入れたところ、その番号はすでに使われているという警告が出て同じ電話番号で登録することができませんでした。そのため、アカウントは2つ登録したものの、1つは電話番号認証を済ませていないために機能制限されている状態となってしまいました。携帯番号を複数持っていない限り、登録するアカウントは1つに絞ったほうが良さそうです。なお、本人認証には、AuthentificatorというワンタイムパスワードのようなGoogleのアプリケーションが必要になりますので、スマホ(iPhoneかAndroid)にインストールして利用します。


手順2)MetaMaskをブラウザ(Chrome)にインストールする

 MetaMaskはクラウドサービスではなく、Chromeにプラグインするソフトウェアになります。ブラウザでMetaMaskを検索して、そのままインストールする形です。Chromeが良いと聞きますので、Chrome以外では挑戦しておりませんが・・・


日本円の入金のためには指定された口座に振り込むだけ

手順3)CoinCheckに日本円を入金する

 日本円の入金は、CoinCheckが指定する口座にインターネットバンキングなどで振り込みを行うことで実行します。ここでCoinCheckが指定する口座番号はユニークなもののようなのですが、私は法人用口座から送金してしまったため、振込人名義が異なるエラーになってしまい、トラブってしまいました。自身で振込側銀行から組み戻し処理をするという手続きをせざるをえなくなりました。振込人名義を確認するにしても、すべて個人名義かすべて法人名義かで統一した方がよさそうです。


必要な仮想通貨を選択し購入する

手順4)CoinCheckでEtheriumを購入する

 一度、日本円がCoinCheck内に登録されれば、あとは自由に様々な仮想通貨に交換できます。この操作は非常にスムースで、相場がどんどん変動する仮想通貨の中で、欲しい通貨をいくら購入するかを決めるだけです。今回は、日本円を1万円用意しましたので、その日本円で購入できるEtheriumの最大額(0.056538ETH)が表示され、そのまま購入ボタンを押すだけです。とはいえ、見ている前で相場がどんどん動きますので、いつ購入ボタンを押すかは悩ましい気もします。

 私は、えいやっと、購入ボタンを押して、EtherEtheriumを購入しました。インターネットバンキングで外国為替を買うのとイメージはまったく同じですが、もっと簡単なインターフェースになっている印象です。

 購入後、私の資産は、0.056538ETHとなりました。単位がとても小さいので、価値がとても小さくなった印象を受けますが、1万円相当ということになります。なにしろ、Etheriumの相場は、17万円/11ETHでしたでしたから、無理もありませんね。


CoinCheckからMetaMaskへの送金が完了した画面

手順5)CoinCheckからMetaMaskに送金する

 CoinCheckはお財布ではありませんので、ウォレットであるMetaMaskにお金を移す必要があります。ここでは「暗号資産の送金」というメニューを使い、自身のMetaMaskのアカウント情報(MetaMaskをクリックすると表示されます)を送金宛先に入力します。ここでは本人への送金、全額を指定し、次へボタンを押します。ここで、二段階認証のAuthentificatorやCoinCheckログイン直後の2分間は送金できないというエラーが出るなど、多くの壁にぶちあたりながら、なんとかエラーを回避して「送金が完了しました」メッセージを見た時は、正直ほっとしました。Authentificatorは手順1で導入したスマホアプリになります。


MetaMaskの残高表示

手順6)MetaMask上の残高を確認する

 MetaMaskはChromeの右上にあるキツネのアイコンをクリックして詳細確認をすることができます。前の手順のMetaMaskのアカウント情報を取得する際も、こちらの画面になります。ここでは、Accountと言う情報やウォレットに入っている残高を確認することができる他、他人に送金することなども可能です。この時点で私の1万円は、0.0516Etherium(64.72USD)になったことが確認できます。この時点で、今の日本円での現在価値に換算すると、8770円相当ということで、いかに手数料をどんどん取られるかがわかります。このマイニング費用が何かをするたびにかさんでいくことが、NFT普及のための最大の課題の1つですね。

 ここまでで、かなりのエラーと戦いましたので、かなり挫折しそうですが次に進みたいと思います。



2.NFTマーケットプレイスを準備する

 NFTの販売に際しては、グローバルにシェアの高いOpenSeaを使いたいと思います。メルカリのようなマーケットプレイスのNFT版と考えればよいと思います。

 こちらの操作方法については、以下のブログを参照させていただきました。

NFTの出品方法を解説


手順1)OpenSeaを利用開始します

 OpenSeaには、従来のクラウドサービスのようなIDとパスワードという考え方はありません。ウォレットであるMetMaskとコネクトすれば利用可能となります。このようにサービス提供者側がIDなどを管理しないところが、Web3らしいですね。


手順2)コレクションを作る

OpenSeaのコレクション作成時に用意するイメージ

 OpenSeaに出品するには、コレクションを先に作らないと商品の販売はできません。作成します。コレクションとは、自分のお店のようなものと考えればよいと思います。YouTubeでいえばチャンネル、楽天で販売するなら店舗のようなのようなイメージです。ここでは、ロゴ画像、アイキャッチ画像、バナー画像などを求められ、それぞれサイズが異なるので妥当な画像を用意するだけでもかなり手間ですね。私は指定された通りのサイズでデザインを用意してアップロードしましたが、なぜか端が切れるなどの現象が発生しています。なお、コレクションは販売するNFTの他、よそから買ってきたNFTや売却済NFTなども表示され、誰にでも見ることができます。その観点では、コレクションという名称は正しい気がします。しかし、過去保有していたNFTなどが全部見れるというのは、ガラス張り的な印象で、Web3の特長かもしれませんが、削除すらできない怖さと言うのも感じますね。

Creator Earningsを指定する部分

 続けてコレクションのタイトルやURL、説明文、カテゴリーを登録します。Creator Earningsは、2次流通する際に何%の手数料をとるかという設定で、私は商品単位で設定するのかと思っていたのですが、コレクション単位で設定するようです。このNFTの2次流通とは、商品を購入した人が第三者に転売することを指します。つまり、メルカリで買った商品をメルカリで再販売するようなイメージですが、劣化などしないデジタル商品ですので、欲しい人がいれば、購入価格より高く売却できる可能性があることから、転売で利ざやを得られる道が購入者に開けます。その際、ゴルフの会員権と似たようなもので、名義書き換え料がこのCreator Earningsと思えばよいでしょう。名義書き換え作業ではマイニング費用は発生しますが、それ以上の手間はかかりませんので、作者が知らない間に、二次流通されて作者の稼ぎが増える場合があります。この画面では10%が最大値となるようです。ここでは、Creator Earningsを10%に設定して次に進むことにします。


何個MINTするかを決める画面

手順3)商品を登録(MINT)する

 Createボタンを押して商品となるコンテンツをアップロードします。Nameは通常英語だと思いますが、コンテンツの中身にも日本語を使っているくらいですから、顧客を日本人に絞り込んでしまい、日本語で登録してみます。Descriptionは日本語でも良いようですが英語と併記している人も多いようです。何個販売するかを顧客に宣言する欄がないのですが、その点は第1話で重要ではないかと考えたので、ここに「1作品あたり100個限定販売です。」と記載してみました。

 Supplyという欄で出品数を入力します。試しに巨大な数を入れると、いくらでも多く入れられるようですが、前回決定の方針に基づき、100と入力します。Createボタンを押すことにより、承認がNFT化(MINT)されました。このようにして、15個の作品を順次登録していきます。実際販売する前に、100個ずつ15種類のコンテンツを登録する手順をとっており、それなりに繰り返し操作をするのに時間がかかりましたので、100個という数がよいかどうか、操作しながら不安になってきますね。

 ここで手間なのは、CAPTCHA(ロボットでないことを確認するためにタイルを選ばせる仕組み)ですね。信号機や自転車やヤシの木をひたすら大量に選ばされました。1度ロボットでないと認証されたら、毎回しなくてもいいんじゃないかと思いますが。私はCAPTCHAが苦手で、よく不正解になります。

15種類のイラストがならぶコレクション

 ここまでの手順でようやく15種類のイラスト各100個がMINTされ、NFTとして存在する状態になりました。15種類のイラストがならぶと壮観です。ぜひ皆様もこのコレクション見てみてください。第3話では、いよいよ販売開始したいと思います。


OpenSea上のコレクションページ

第三話「出品にトライ」


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